ハフピスライン
失態の連続、それによりルルシーを苦しませた。謝っても謝りきれないだろう。けど気がついたら謝ろう。
それにしてもあの炎は本当に私が放ったものなのか? 魔力が封じられているし、もしあってもあんな魔力は持っていない。
炎を出したというよりも願ったに近い。その時は無我夢中というやつでよく覚えていない。

白い炎。

どうやら私はルルシーの体内にあった薬物を消滅させた。薬物が麻薬であった以上、それは毒物ということ。
二度、私も投与されているから理解している。治療術もその医療を学んでないと扱えない。

あの白い炎は治療系ということか? 代償は魔力ではないということか? そうでもなければ使えない。けど代償を払った覚えはない。

謎の魔力について考えていると迎えの男が来て拘束される。

「さて、お前もとうとう調教されるか。サイスマス様は絶対だからな抵抗は無駄だ」

私は牢獄を出た時男が言う。

言い返そうした瞬間、轟く警報が鳴り響いた。
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