ハフピスライン

何人も蹴散らしていきサイスマスの部屋の前に来る。
残念なことに剣は安物らしく途中で折れた。それでもなんとか乗り切って来れた。

「さて、行くぞ」

そう言うと133はドアを蹴破り入って行く。私もそれについていく。

「うるさい奴らだ。まぁその扉の修理代は働いて払ってもらうぞ。NO132はさっさと調教室に行け。脱獄者はNO133だろう？　無駄なことに関わるな。死にたいなら別だけどな」
「言っただろう？　私は下種如きに調教されるくらいなら死ぬとな」
「なかなか良い威勢だな。さすがだ。それにしてもヤンキルガ・サイスマス。あの程度の部下でよく今までやってこれたな」
「あぁ？　あいつらなどただの人出にしか過ぎない。俺様の言う通りに動けばそれでいい。ここには俺様がいる。俺様はここの王だからな。いずれこの世界の王にもなれるだろう」

こいつ、何を言っている？

133と共に沈黙する。

こいつ本当に自分が王になれるとでも思っているのか。それ以上に今、この状況でも自分を王だと思っているのか。
呆れていると133が笑い始める。

「ははは、貴様如きが王？　その器じゃない。だがいいだろう、そこまで王を語りたいなら来い、どっちしろ貴様には話し合いの余地はない」