ハフピスライン
「それでジークもアフランシールだったんだな」

オレは自力でジークの後に座り、落ち着くと質問した。

「そうだぜ、言ってなかったか」
「あぁアフランシールのアの字すら言ってなかった。最初から言ってくれれば苦労はしなかったんだ」
「別に今知ったからいいんじゃね」

適当な返事にはなるべく答えないようにしよう。

「今はリーラの村が魔物に襲われてるんだろ?」
「ライガは戦うなよ。絶対に足手まといになるから」
「だったらなんで連れて来たんだよ。置いていけばよかっただろ」
「実際に魔物が村を襲ってる所を見たことないと判断したからな。実戦を見れば諦めるぜ。お前の魔力じゃな」
「それじゃリーラの村でオレが戦えたらアフランシールの隊長にでも話してオレをアフランシールに入れてくれ」
「……まぁいいか。危なくなったら助ければ」

呆れながら言っているがとりあえずアフランシールに入るための一歩を掴んだ。魔物に襲われている村も救えるし一石二鳥だな。

それにしても一番後ろから来たってことはジークはアフランシールの中では下っ端? それとも新人とかか……だったら隊長に何言っても無駄なんじゃ……そこはうまくやるか。
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