ハフピスライン
「やっと現れたな総括隊副隊長ミケ。お前がいれば外部調査ではなく本格的な調査が出来たものの、今までどこに行っていた」

何!? この娘がもう一人の総括隊か……性別すら言われてなかったから想像も出来てなかったけど、よかったぜ。自由人だからなんか絡みにくい奴だと思ってた。
この娘なら大丈夫そうだ。良かった良かった。

オレがそう安心していた時だった。ジーク相手には笑顔だった猫娘ミケは、調査隊の隊長を向いた瞬間、雰囲気が変わった。

「貴様、私のことはケットシーと呼べ。ミケの名で呼んでいいのはマスターだけだ!」

さっきの可愛らしかった声とは違い凛と響く声。気迫があり一瞬、オレですら怯んだ。

別人? 多重人格? 実は双子? 何がなんだか分からないけど、とりあえず怖かった。

さすが副隊長になるだけの器ってことか……あ、でもオレがいなかった時の総括隊は2人だから当然か。
ジーク以外はシーケットと呼ばないといけないらしい。ミケの名で呼ぶと今のように怒るらしい。

「まぁミケ、落ち着け」
「はいマスター。ミケは落ち着きますニャ」

う……可愛いのに、怒るとああなるとは……分からない。
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