ハフピスライン
「なぁジーク、この娘が総括隊なんだろ? 結構ここで過ごすけど初めてあったぜ」
「あ、そうだったな。忘れてた。いずれ会えるとは思ってたんだけどなかなか、タイミングがなくてな」

オレはどうせジークは紹介をしないと考え、シーケットの方を見た。けど帰ってくるのは冷たい視線。
やっぱオレでも変わらないのか。完全にジークにしか懐いてない。これで自己紹介なんてしてくれるのか。

でも待つんじゃくてオレから自己紹介しないとダメか。
そう思い、オレは自己紹介をしとうとした時、いきなりジークが言う。

「そういえば、ミケが現れた時、なんか聞こえなかったか」
「ん?」

シーケットが現れた時に聞こえたの?

「どうせ、無駄だ。何も聞こえていない」

そんな冷たいことを言われる中でも思い出す。
確か現れる直前くらいに鈴の音がしたけど……シーケットの服装から鈴はついていない。しかし髪飾りに鈴がついていた。
これのことか?

「――――――鈴の音が聞こえた」

オレは何か分からずとりあえず思いついたことを言った。

「ひゅう、それは驚いたな。けどもしミケの髪飾りを見て言ったなら残念だ」
「いや、確かに鈴っぽい音はしたけど、何の音か分からなかった。今見て髪飾りっぽかったから言ってみたんだけど」

オレは戸惑いながら言う。
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