ハフピスライン
手に魔力を集中させて戦いを始めようとするハーフ。
ジークの本名、長ったらしくて覚えずらいな。というか魔物の中でも有名なんだな。驚いた。

「はぁ、やっぱ魔王の手先か。ライガ、手出すなよ。巻き込まれるぜ」
「何?」

オレの返答よりも早くジークは動いていた。そしてハーフの女も一緒に。
ハーフの女が炸裂した魔力。ジークが元いた地面をえぐれ爆発する。

あんなのうけたらひとたまりもない! 大丈夫か。早く“二人”を止めないと。

「はぁぁ!」
「よっと」

オレは二人を止めようとするがジークはすでにハーフの女と剣を交えている。
その光景を見ただけでオレは動けなかった。まともな魔力のぶつかり合いを初めてみるオレには衝撃でしかない。

両方とも強い。ジークの剣さばきは性格に似合わず正確で空気を切る音が綺麗にする。
ハーフの女もそんなジークの剣を防ぎながらその刹那に魔術を繰り出す。

「おらよ」
「何!?」

しかし、今まで魔力を使わなかったジークが初めて魔術を使いハーフの女に攻撃を与える。

「これで終わりだな」

ジークは防御のできないハーフの女に剣を振り上げる。
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