ハフピスライン
「いや、ライガは全然弱い。ここじゃ最低だな」
「ジーク」
「ホントのこと言っただけだ」
「まぁ辞めないように頑張れ」

なんかみんなから励まされて自己紹介は終わった。

「みんな見事にいなくなったな」
「まぁそれほど忙しいってことだろ」
「いいのかよジークは何もやらなくて」
「オレはオレでやることがあるって言えば満足か」
「それならそれでいいけど。そういえばさっきいた人たちがジークの仲間全員?」

人数にすると20人程度だったと思う。意外と少ないと思うが第一とかあるくらいなら一部隊はあれだけでいいんだろうな。

――――――第一? ジークはさっきの紹介の時、零って言ってなかったっけ? 聞き間違いか。

「まぁアフランシール第一先行部隊は21人だな。けどオレ達は第一じゃなくて零隊な」
「その違いはなんなんだよ。でもみんなから隊長って言われてなかったか」
「めんどいから自分で調べろ。そこらへんに本あるから、その間にオレはやることやる。分からないことあれば誰かに聞け」

確かにジークが指さす方向には本棚がある。けどそれだけじゃ分からないだろ。
――――――振り向いた時にはジークはいなかった。

「はぁ、調べるか」

そうしてオレはいくつかの本を棚から持ち出し椅子に座ってじっくりと読んだ。
< 35 / 195 >

この作品をシェア

pagetop