ハフピスライン
昼と同じでジークは勝手に食い物を頼んでいる。

「これとこれ。後、酒2つね。あ、ライガちなみに年は?」
「20だから一応酒は飲める。てかすでに頼んでるよな」
「同い年かよ、びっくりだな」
「びっくりするのはオレの方だ」

注文は終わったけど相当な量を頼んでたような気がする。金は大丈夫なのか。

「そういえばライガ、今日のリーラの村で会ったトロワポテゥ―のトリアイナ・ゼフィールのこと知ってるんだよな。どうゆう関係なんだ」
「言うっていう約束だったな。トリアイナはオレと同じ村、エデニアで育ったんだ。ただハーフっているだけで周りから差別されてた。オレはよく一緒に遊んでたし、ハーフとか分かってなかった」
「ガキの内ならそうなんだけどな。色々知ると悲しいもんだねぇ」

何か分かったように言うジーク。とりあえず話を続けた。

「トリアイナのお母さんは人間でお父さんが魔物らしい」
「らしいってことは親父は死んだのか」
「分からない。お母さんにも聞いたけどトリアイナが生まれて少しして出て行ったらしい。生きてるかは分からない」
「まぁ魔物なんだから強ければ生きてるだろ」
「トリアイナは特段何かすることもなく読書の好きな大人しい子だったんだ。村のみんなから何を言われようともオレの前では平気なふりをしてた。けど、事件は起きた。トリアイナは自分がどうこう言われるのは平気でもお母さんが自分のせいで言われるのは耐えられなかった。村人がどうゆう理由かははっきりしないけどトリアイナのことで暴行を始めた。それを見たトリアイナは暴走してしまった」
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