ハフピスライン
ヘルバーンはキレれば制御はほぼ聞かない。喧嘩なら喧嘩でいいが今は会議の最中。

「やめろヘルバーン」

魔王の冷たい言葉がヘルバーンの動きを止める。
当然、魔王は止めると分かっていての挑発。そうでもしないと言われっぱなしで話が進まない。

私はさっさと報告して帰りたい。

「こいつは俺の兵を駒と言い切った。止められねぇな」

魔王でも止まらないことはある。過去に何度かあるがこうゆう展開も決まっている。

「やめておけ。魔王様が一度止めた以上、それに逆らうならここにいる三人を相手に戦うことになる」

ジョーカーは何が何でも魔王の味方。当然私のためになど一切言っていない。魔王に逆らうものはどんなものでも切り捨てるんじゃないだろうか。

「やってやる。かかってこいよ。全員ぶっ殺して俺が魔王になる」
「貴様如きが魔王になるだと?」

今度はヘルバーンとジョーカーが対立する。
私を含むこの三人は絶対に和解することはないだろうな。そんなことがあればこの世界が崩壊する。

「はぁ」

溜息一つ。
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