ハフピスライン
「消えろ!」

オレの轟きと共に発射された魔弾。これで残り23発。
軌道は悪くない。即打ちだったけどちゃんと心臓を狙えてる。しかもまだ相手も構えていない騙し打ちだけど文句はないだろう。

「面白い武器だな」
「オレもあれ欲しいな」
「くだらねぇ」

三種さまざまな意見が飛び交う中、オレの魔弾は魔物を貫いた。
これで残りは一体。そう思った。

「子供騙しか? そんな下らない攻撃、通用するとでも思ったのか」
「効いてない? なんで」

確かに魔弾は貫いた。なのになんで生きてる。傷口は……ない。心臓部の服は穴が空いているようには見えない。
つまり避けられたということ。

「まずは貴様から死にたいらしいな。望みどおり殺してやろう」

一人が魔力を溜める。その間にもう一体が放出する分が溜まるまで戦うのだろう、一気に突進してきた。
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