ハフピスライン
しかし、ヤクモはある種の天才なんだろうということが分かった。説明が難しすぎる。
オレに理解出来たのはさっきも言った“直接的”という点のみ。

要は狙いがばればれということ。隙があれば迷わずその隙に飛び込む。それは相手の罠に突っ込むようなもの。
何か狙いをつけて一発でも無駄弾を撃つくらいした方がいいというヤクモ。確かに言っていることは合っている。

オレは全部で24発しか撃てないという点で、無駄弾は撃てないと決めつけていた。だからこそ攻撃が一直線になる。
後は撃つ弾に送る魔力の返還を変えるとか、放つ量を調整するとか難しいことをいう。

とりあえず言われて理解した部分については試してみたい。そいう思い敵でも現れないかと思っているとモンスター型の軍団が出てきた。

よしこれでさっき言われたのを試せる。
そう喜んだのもつかの間……。

「失せろザコが!! ブラッティロード」

シュドウを起点として赤い波紋が広がり、それが無数の槍へと変わり魔物達を飲み込んだ。

「ザコには容赦ないからなシュドウは。残念」

ライキがオレの心情を察してくれたのか、ぽんぽんと肩を叩きながら言う。
こうしてその魔物を最後に鉱山についてしまった。
< 74 / 195 >

この作品をシェア

pagetop