ハフピスライン
「これほどまでに質の高い魔石が手に入るとは嬉しいものだ」

依頼主は大喜びだがオレの取ってきた魔石はほとんど無駄だろう。せっかく全魔力を使ったのに最悪だ。

やはりあれほどあれば十分らしく、これで撤退するはずだったが異様な魔力を感じみんなが止まった。

「なーんかボスっぽくない。この展開」
「意義なーし。このタイミングはボスだろ」

ヤクモとライキは嬉しそうに言うが全くオレは喜べない。だって魔力がないのだから。

「がー! るるるる」

鉱山の奥、現れたのはモンスター型の魔物。しかもでかいし魔力も高い。こいつは強いぞ。
みんなが敵の前に構える中、オレは戦えないから後退しようとすると、ジークがそれを止め前に突き出した。

「いってぇな。何すんだよ」
「後に行こうとしたからさ」
「だってオレ、魔力ないんだ。戦える訳ないだろ」
「やってみないと分からないだろ」
「ジークだってさっきので24発だって分かってるだろ。何言ってるんだよ」
「いいから戦ってみろ。ここで戦えないようならアフランシールは務まらないぜ」
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