ハフピスライン
ヤバい、このままだとヤバい。早く助けてくれ。
オレは助けを呼びたくジークを見た。けど帰ってくる眼は冷たく愕然とした。

「その程度だっけ? お前の覚悟って。確か魔王の元にいるハーフ全員救うんだよな? あのトロワポテゥ―のトリアイナ・ゼフィールも救うって言った馬鹿は誰だっけ? 死ぬ気でやらねぇとそんなことは出来ないぜ」


覚悟。

死ぬ気。

トリアイナ。

ハーフ。

救う。


色んな言葉がオレの頭で輪廻する。

確かにこんな所で助けを求めるようじゃトリアイナは救えない。けどどうすればいいんだよ。

「自分の魔力。もうちょっと信用してみろよ」
「感じるしかないんじゃないか。自分の魔力を」

ヤクモとライキが何かヒントを言っている。つまりまだオレに出来ることがあるということ。だからジークは助けないんだ。

魔力を信用する? 感じる? つまり、まだオレには魔力が残っているということか。
普段の魔力ははっきり言ってゼロ。感じることが出来ない。その魔力は……そうか魔弾に変換した魔力。
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