ハフピスライン
シュドウが放った魔力は洞窟の天井を貫いている。それはこの魔界にその魔力を教えているようなもの。魔物達が集まる。

しかも外に出た瞬間、本当に魔物の群れに襲われた。量は計り知れない。
だけど結果から言えば無傷でオレは最初の位置まで戻ってくることが出来た。

ライキいわく、シュドウは機嫌がいいらしく、片っぱしから魔物を蹴散らした。どうやらルーワルフがちゃんと魔石を持っていたことが嬉しかったのだろうということ。

ジークもライキも戦ったけど、まるっきりオレには魔物が来ない。全方位を完全に防護していた。

「それではこれで戻ります」

定位置に戻り、ようやくオレ達は魔界から脱出した。

このままここに残っていればトリアイナに会えるかもしれないと思ったが、今のオレが会った所で無力。

もっと強くなってからでないと無理だろう。それこそ威勢だけだと言われるのがおち。
絶対に強くなってやる。オレにはジークがいるんだ。大丈夫、強い人に教われるんだ、強くなれる。

現に今日受けたこのクエストだってオレの訓練のためのもの、実際に初めて魔力の解放をした。魔動式銃で撃つのではなく、自分に纏った。

そう思っている内に光が包みこみ、テレポートが開始された。
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