極道姫と僕の物語
あ、あれ…?
なんで…?
「ほ、本当に!?」
あーあ。
これはもう、後戻り出来ないな……。
「こんな時に、嘘を言うわけ、ないじゃないですか」
そう言うと、彼女の顔がパァッと明るくなる。
うわ……可愛い…。
「なら、よろしくね?修也くん!」
「はい、よろしくお願いします。氷室先輩」
すると、彼女は眉を潜めて、
「名字で呼ばないで、名前で呼んで?友達ですもの」
そう言って、手を差し伸べて来た。
「……よろしくお願いします、花澄先輩」
名前で呼ぶと、花澄先輩は惚れ惚れする笑顔になる。
ギュッと僕の手を握り、彼女は言った。
「じゃあ、明日、家に来てね?」
「えぇぇぇっ!?」