極道姫と僕の物語
姫と僕とテスト
壱
「そういえば、もうすぐで、テストね」
ふと、花澄先輩が呟いたのが、事の発端だった。
「そ、そうですね……」
もうすぐ、7月になろうとしている時期。
ついに、来てしまったのだ。
期末テストが…!
花澄先輩が言ってくれるまで、全然気が付かなかった。
花澄先輩の"仕事"を手伝っている僕は、夜は殆ど巡回に出掛けているので、寝る時間が限りなく少ない。
昨日なんか、寝たのは午前3時を過ぎた時だった。
授業中は頑張って起きているけど、その他は殆ど寝ている。
そのせいか、テストなんて単語、久しぶりに聞いた気がする。
どうしよう…!
全然、勉強してない!!