極道姫と僕の物語


「あ、そうなんですか…。すいません、考え事をしていて。大丈夫です」


花澄先輩は僕の言葉を聞くと、「ならよかった」とにこりと笑ってくれた。


あぁ……癒される。


「もしかして……修也くんが気にしているのって、テストのこと?」


「え!?」


な、なんで花澄先輩わかったんだろう!?


僕のあたふたとする反応を見た花澄先輩が、やっぱりね、と頷く。


「私、聞いたんだけど……修也くん、授業中は頑張って起きているみたいだけど……、他の時間は、ずっと寝ているんですって?しかも、授業中はうとうとしているらしいじゃない」


だ、誰から聞いてんだ?


花澄先輩は!


ていうか、何で余計なこと花澄先輩に言っちゃうんだ!


 
< 20 / 23 >

この作品をシェア

pagetop