極道姫と僕の物語
3ヶ月前。
中学を卒業した次の日、自分が行く学校の下見をしようと、学校へ向かっている最中のことだ。
何やら人の呻き声が聞こえ、僕はなんとなく気になり、その声の聞こえる方へ歩いていった。
「――――」
言葉が、出なかった。
地面には、沢山の人が倒れていて、その中心に、長い髪の女の人が立っていたのだ。
そしてその人は、とても綺麗で…………
ついつい、見惚れてしまっていた。
すると、彼女は僕に気が付き、目を見張る。
「……あ、えっと…」
「貴方……見たわね?」
何を聞かれたのか、よく理解が出来なかった。
でもそれは、今のこの光景だということに気付く。