甘い果実
私の声は屋上にはかなく消えた。
どうしてだろう。
私は隼人が好きなのに、思いだけはつげられない。
だって…
隼人は私を好きじゃないから……。
「はーやと。お疲れ。」
「また来たのかよ。お前めいわく。さっさと帰れよ。変な人に襲われてもしらねぇぞ。」
隼人の部活が終わるといつもジュースを一本買って、外で隼人を待つのが私の日課。
あ、別に待ち合わせとかしてるわけじゃないよ?
ただ私が一方的に待ってるだけ。
そう、一方的に…。