【完】肉食系上司様〜獣族の女王と獲物の俺〜
「まずはお前の能力の発祥の原因を説明しよう。お前はこの子供を知っているはずだ。忘れたとは言わせない。お前の頭は、記憶を忘れないようになっているから。」



魔王は言うと、隣にいた小さな子供に扇子を向ける。



その顔を思い出すため、俺は記憶を辿らせた。



「………17年前、俺が、4歳になる前日、一度だけ……幼稚園近くの公園で遊びました。」



「その通り。これは我が息子、第三王子だ。」



名前も知らない男の子。迎えを待っている時、公園に現れた男の子。本当に一度だけ遊んだ男の子。



この子が魔界の、しかも魔王の息子だったなんて。
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