【完】肉食系上司様〜獣族の女王と獲物の俺〜
その魔王の息子がきっかけで、俺はこの能力を手に入れたのか?



「楓、この者から何かもらわなかったか?」



「…飴。飴を、不思議な色の飴をもらいました。」



魔王は俺の答えにニヤリと笑い、重みのある声を発した。



「その飴は私の魔力の詰まった塊だ。こやつには下界研修へ行かせていて、スタミナ切れのために持たせていたんだ。人間がそれを食べたんだ。その者の持つ一番高い能力に魔力が燈ってもおかしくない。」



「それが、俺の力の原因、なんですね。」



俺のこの力に、こんなルーツがあるなんて思いもしなかった。
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