【完】肉食系上司様〜獣族の女王と獲物の俺〜
「感知能力や、頭脳の面だよ。だから、監視し続けたお前の元へやったのだ。」



ヒノエさんは半ば騙された形で任務を任されたんだ。



魔王は戦いでヒノエさんの欠点を埋めるために、俺が大人になるのを待って、ヒノエさんを嵌めた。



「な…なんて策士。」



そんな言葉しか出ない自分がなんだか情けない。こういう風にしか言い表せない。



魔王は俺の言葉を聞いて豪快に笑う。



「策士か。そうかもしれんな。」



その笑い声はやっぱり俺の身体には毒で、内臓にびりびり響いた。
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