【完】肉食系上司様〜獣族の女王と獲物の俺〜
『お前にはエリートの死神になれる素質があるんだ。』
『さあ、行きなさい。』
これはユメトの親だろうか。
幼いユメトは、親からそんな言葉で家から出され、手が鋸みたいなあのジンガイと歩き出す。
本当は傍にいたいのに、そう言えない気持ちを押し殺すユメト。
幼いユメトからは、確かに大きな『孤独』を感じた。
その孤独を押し殺すように、『覚悟』を塗り重ねて。
そんな覚悟をした幼い背中を、俺は何とも言えない気持ちで眺めた。