【完】肉食系上司様〜獣族の女王と獲物の俺〜

立ち止まれない理由

「今日、フレンチ行くから。」



「…は?」



とある日曜日。最近ヒノエさんがハマっているラム肉のソテーの香りに胸やけしながらトーストを頬張る俺の手はその言葉で止まる。



「仕事関係で知り合った人に、なんか無料になるビップチケットもらったのよ。」



「ふーん。ヒノエさん、テーブルマナーなんか出来るんですか?




俺はソースを口に付けたヒノエさんに一言返す。



「ふんっそんなのちょっと勉強すれば一発よ!あんた私を誰だと思ってんのよ。」



そんな俺に腕を組んで自信満々の顔をしてしてみせるヒノエさん。



じゃあ、まずは口についたソースからなんとかしましょう。
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