【完】肉食系上司様〜獣族の女王と獲物の俺〜

悪魔への鎮魂歌・後編

俺がパネルを選び、そこに侵入すると、映し出された世界は、真っ暗闇だった。



体は動かない。どうやら、俺は過去のクロエの中に寄生しているらしい。



真っ暗闇だったが、突然、腹部辺りが激しく光りだす。



そして、俺の…というか、クロエの視界は、目映い光の外界へと晒された。



どうやら、クロエの体は棺のようなものに入っていたらしい。



『君が、俺を起こしたの?』



ヒノエさんと戦っていた時よりずいぶんと低い声が、クロエの体から発される。



目の前には、10代後半くらいの、金髪碧眼の女性。西洋人のようだ。
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