【完】肉食系上司様〜獣族の女王と獲物の俺〜
「ちっ…!糞があああ!」



クロエのそんな叫び声を最後に、異次元は歪みはじめると、一気に世界が元に戻る。



見覚えはないが…どうやらここはどこかの廃墟の病院らしい。



「貴方の負けね。」



ヒノエさんは太股から血を流しながら、クロエを追い詰める。



そして、短剣を振りかざした。



「待ってヒノエさん!」



それを俺は止める。どうしてもクロエに、聞きたいことがあったからだ。



その気持ちを読み取ったヒノエさんは、クロエに刃を立てたまま止まる。
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