【完】肉食系上司様〜獣族の女王と獲物の俺〜
「…ホント、普段から弱音を吐かないから、こんなんなっちゃうんですよ。」



俺は小さく呟くと、酔っ払ってヘラヘラしたヒノエさんから瓶を奪い、無理矢理立たせる。



ヒノエさんが使っている部屋まで歩くのを手伝い、ベッドにその細い体を運んだ。



ギシ、とスプリングが軋み、心臓がドクンと音を立てる。



いかんいかん。俺、いくらなんでも、こんな我が儘で中身オッサンのジンガイ様に欲情するなんて、変だっつーの。



ヒノエさんと長いこと同居してるせいか、俺も肉食動物になりかかってるのかもしれない。
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