【完】肉食系上司様〜獣族の女王と獲物の俺〜
2011年4月。
「村瀬ー、この企画の件なんだが…。」
入社2年目の俺は、相変わらず、会長の息子という肩書も関係なく、平社員として働いていた。
うちの部所の部長は、この間別の会社からヘッドハンティングされた若手の男。
緩ーい性格で、あまり怒らない。
だけど、仕事は出来るし信頼される部長だ。
「はーあ、これがスタイル抜群の美人部長だったら、やる気もみなぎるのになー。この間昇進した部長もオッサンだったしな。」
なんて長谷部君は文句をたらたら言いながら仕事をする。
ありふれた日常。変わらない毎日。