【完】肉食系上司様〜獣族の女王と獲物の俺〜
目が覚めて勢いよく起き上がると、ひた、と首から冷たいものが転がり落ちる。



それが保冷剤だと気付くのに、数秒かかる。



「あら…気が付いた?」



ロンT一枚という際どい格好のヒノエさんが、俺のベッドの横に座っていて、目を擦りながらそう言った。



「あ…俺、その……?」



「私がうっかりしてたのよ。イサキの時に、貴方が魔界の者と接触したら記憶を共有出来ることなんか、分かっていたなのに。楓ちゃん、熱も出てたのよ。」



そっか…俺、よく分からないけど、そんな能力があるんだっけ。



ってことは、やっぱり、あの人は魔界の…?
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