兎心の宝箱2【短編集】

それを告げたら、君は言ったんだ。

「私は、絵を描くアナタと結婚したのよ。絵を描かないアナタとは結婚したつもりはないわ」

それでも僕は、引き下がらなかった。

君を養って、美香を育てる為に……、幸せにする為に絵を諦めて仕事をする、って。

君の最後の言葉は、今でもハッキリと覚えている。
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