拝啓、



雪が降る。


しんしんと降る。


去年も一昨年も
一緒に雪をみたのに
今はいない。


白い雪に紛れて
私は白い息を深く吐いた。


前なんて見えない。


苦しくてしょうがない。


私は別れても
付き合ってても
健太しか頭にいなかった。



健太は...どうですか??


もう健太の隣は
空いてないですか??


入試最終日の前日、
明日のテストへの
不安よりも、浮かんだ不安...








それは


契約破棄。


健太の想いが変わってしまっていたら。
私は明日を迎えるのが
怖くなった。


テストはきっと
うまくいく。
健太を考えないように、
考えてしまう時間を
取り戻すようにした
勉強が私を自然と答えに
導くほどだったから。


だけどね..
受験がおわって
受験に成功しても、
健太の隣いれなかったら
意味ないよ...。


ねぇ...
健太。


今、何を考えてますか??


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