幼なじみは年の差7歳【完全版】
「…つーか、お前信用すんなよ」
「へっ?」
数分経った時。
呆れたように笑う良明がそこに居る。
「急所が危険なのはホント。だけど俺がそこを狙ったのは嘘。
あのなぁ、俺がそんな器用な男に見える?ん?」
「…嘘なの?じゃあどうやって…」
と、言葉を繋ぎかけた私に良明は照れたように笑う。
そんな顔に心臓がドキドキと鳴り、言葉を忘れてしまった。
「無我夢中でよく覚えてない。
正直、人の急所がどこにあるのかすら忘れてた。
まぁ、急所はあちこちあるからどっかには入ったかもしれないけど」
やっぱり照れたように笑ってる。
良明は、無我夢中で私を助けてくれたんだ。
私を、守ってくれたんだ。
「…ありがとう」
「あ?あー…いや、男ならみんな同じことしたよ、多分」
…そうだとしても、
やっぱり嬉しいよ。
私、本当にもうダメだと思ってた。
もう死んだ方がマシだと思ってた。
だから…良明に凄く感謝してる。本当に本当に、嬉しい…。