幼なじみは年の差7歳【完全版】
10、プレゼントと、愛
【美和side】
――……。
遊園地へ行った翌日の、日曜日。
今日も冬馬兄ちゃんと二人でお出かけだ。
今日は街へ行き、お互いの誕生日プレゼントを買う予定。
まだ、何を買うかは決めていないけど。
…昨日、結局良明くんと麻実ちゃんからの連絡は無かった。
そして今日、麻実ちゃんからだけメールが来た。
【 昨日はごめんね。詳しいことは、そのうち話す。 】
たったそれだけのメール。
何があったのか、そのメールを見る限りではやっぱりわからない。
だけど、そのうち話すと言っているから…話してくれるのを待つのがいいよね…。
「美和、聞いてる?」
「へ?あ…ごめん、何?」
冬馬兄ちゃんの運転する車。助手席に乗りながら私は、麻実ちゃんたちのことばかりを考えていた。
「いや、欲しい物決まったかなと思って」
「あ、ううん…まだ…」
誕生日プレゼント…。
特別何かが欲しいってわけでもない。
冬馬兄ちゃんからのプレゼントならきっとなんでも嬉しい。
だけどそのプレゼントを私自身が選ぶとなると…やっぱり悩んでしまう。
「冬馬兄ちゃんは決まったの?」
「まぁ、一応ね」
そう言って左腕を私に近づけた。