幼なじみは年の差7歳【完全版】
【良明side】
――……。
その日、冬馬さんたちは警察署へ行き、俺は後日話を聞かれることになった。
「家まで送りましょうか」
「あぁ…いえ、知り合いの警察官が来てくれることになってるんで大丈夫です」
「あぁ榊原さん?彼は若いのに優秀だよねぇ。
時々来るんだけど、評判良いよ。
じゃあ大丈夫だね」
安心したような顔。
ユウ兄へ連絡すると…冬馬さんから連絡を受けた直後にこっちへ向かっていたらしく、携帯を耳に当てながらドアを開けた。
そのことは、正直予想外だった。
「お疲れ様です。彼らのことは任せてください」
ユウ兄が深く頭を下げ、それを見た警察官が笑顔で帰って行った。
「…お前はいくつ事件に巻き込まれれば気が済むんだ?」
「いや…別に好きで巻き込まれてるわけじゃないってば」
「全く。心配かけるのだけは一人前だなぁ」
呆れたように笑うユウ兄が今度は麻実を見て頭を下げた。
「お久しぶりです。
今回も、災難でしたねぇ…」
「…はい」
「あぁ、それでですね、近々連絡をさせて頂くつもりだったんです。
例の彼ら、かなりの余罪が出てきたんで…手口の確認などをしたいんで、もう一度来てもらうことになると思います。
良明、お前も来なきゃダメだよ?」
…正直、めんどくさい。