幼なじみは年の差7歳【完全版】


「美和、冬馬さんと喧嘩しないようにね」


プロポーズされた翌日に麻実ちゃんへ電話し、全てを話し終えた時…電話の向こう側で泣いていた。

ずっと私を気にかけてくれていたんだと改めて知ったあの日、私も一緒に泣いた。

あの日泣いていた麻実ちゃんが、今は凄く嬉しそうな顔で笑ってる。


「俺たちじゃないんだから大丈夫だろ」


良明くんは笑い、私の頭を優しく撫でた。


「俺ね、今でもずっと美和ちゃんが好き。
出会えて良かった。ほんとは俺が美和ちゃんと結婚したかった」

「…ちょっと、私と冬馬さんが居るのにそんなこと言う?」

「だって本音だもーん」


その後、良明くんは麻実ちゃんと冬馬兄ちゃん両方に頭を叩かれた。

…良明くんと会ってから、色々なことがあった。
ツラいことの方が多かったかもしれない。でも、凄く楽しい毎日だった。

良明くんが居なかったら今の私は居ない。


「私も、出会えて良かった」


全員の視線が私に集まり、全員に頭を叩かれたけど、それでもどこか幸せだった。
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