幼なじみは年の差7歳【完全版】
――……。
すっかり暗くなっちゃった。
部活動をやっていた生徒ももうほとんど帰ったみたい。
私もそろそろ帰らなきゃ…と外を眺めた時。
校門の近くに止められた車から降りる人影に気が付いた。
「あれっ…?」
外灯に照らされたその車と、タバコに火をつける男性。
見覚えのあるそれは、間違いなく――。
「――冬馬兄ちゃん?」
急にドキドキとしてくる心臓。
急いで教室を出て昇降口へと向かう。
靴を履き替えて、カバンを落としそうになりながらも必死で走る。
「冬馬兄ちゃん!」
私を見つけた冬馬兄ちゃんは優しい笑みを浮かべて、ホッとしたように呟いた。
「会えて良かった」