幼なじみは年の差7歳【完全版】
「ねぇ美和、これ持って行って。
私たちだけじゃ食べきれないからー」
そう言って渡されたのは、器に入った肉じゃが。
お母さん自慢の料理だ。
「お父さんは?お風呂?」
「うん。冬馬くんに迷惑かけないようにね」
「もう、わかってるよー」
私を送り出すお母さんは、少し嬉しそうな顔。
お父さんとはいまだにラブラブだから…二人の時間が嬉しいみたい。
「冬馬くんと付き合っちゃえばいいのに。
ずっと“仲の良い幼なじみ”で終わっていいのー?」
…そんな言葉を無視してドアを閉めた。
(私は、幼なじみ以上になりたいと思っているよ…)
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