幼なじみは年の差7歳【完全版】


「好きな人が自分以外の異性と楽しそうに話していたら、誰だって傷つくと思う。
美和だって、良明くんがミキさんと一緒に居るのを見て悲しくなっただろう?」


…確かにそうだ。
良明くんがミキさんと居て、頭の中グチャグチャになって、凄く寂しくなって、悲しくなった。
良明くんも、私と冬馬兄ちゃんが一緒に居るところを見て…悲しくなったはずだ。

私は、“同じ行為”をしていた…。


「美和と俺は幼なじみ。だけど街に出たら、知らない人が見たら幼なじみには見えないかもしれない。
良明くんは俺たちの関係を知っているけれど、実際目の前で二人が楽しそうに話していたら…辛くなったんだと思うよ」


私の頭を優しく撫でる冬馬兄ちゃん。その横顔を見ると、少し寂しそうな顔をしている。


「恋愛って難しいね」


ポツリ呟いた冬馬兄ちゃんに、私は小さく頷いた。
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