依存~愛しいキミの手~
茜も壁に寄りかかって座りタバコを吸い始める。


「さすがに最近ゆきヤバイよね…」


茜が足を伸ばしながら言った。


「あすかは、面倒臭がってたんでしょ?ゆきのこと」


…バレてたんだ…。


「あ、多分私以外気づいてないよ。私も最近面倒臭くって、あすかの態度見てたら自分と同じだと思ってさ」


「私基本的に陰口って嫌いだし、でも面倒なのはもっと嫌いだから、当たらず触らずでやってきたけど、さっきのはキレちゃった(笑)」


私が笑って言うと茜も笑った


「でも見ててスッキリしたよ(笑)」


タバコを吸いながら笑っていると、砂利を踏む音が聞こえた。


!?


顔を上げると、朝みんなが文句言っていた知美が立っていた。


「はぁ~。脅かさないでよ!マッポかと思ったじゃん(笑)」


茜が安心したように顔を押さえながら笑った。


「どうしたの?てかよくここ知ってるね?」


私の中で知美は、この場所には関係なさそうな真面目なイメージがあった。


「私も一緒していい?」


そう言って私たちの前に座り込んだ。
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