依存~愛しいキミの手~
「あ!ともさん!…え、ともさん中学生だったの!?」


驚いて少し声が大きくなる圭介。


え…知らなかったんだ…。言ったらまずかったかなぁ。


「りょうさんの彼女だよな?」


ジッポを開ける音が聞こえた。


「うん、色カノかもとか言ってたけど、色カノって何?」


「色!?ないない、それはないって(笑)色カノってのは、売上のために客と付き合ってるフリすることだよ」


え!?ホストってそんなひどいことまでするの!?


…まさか圭介も色カノいたりするのかな…。


「おい、俺は色かけたりしてねーからな(笑)」


無言が私の気持ちを表したのか、圭介が笑って言った。


「そっか、良かった…」


ついポロッと口から素直な気持ちが出てしまった。


「ち、違う、違う!!圭介いいヤツだと思ってたから、そんなことしてたらショックだなって、いやショックじゃなくてね!?」


慌てて手を振り回し否定する。


圭介は、そんな慌てふためく私を楽しむような笑い方をする。


すれ違ったカップルも笑うので、私は恥ずかしくなって下を向いた。


「あ!!」


突然耳がキーンと響くほどの大声を出した。


思わず携帯を耳から遠ざけ、ボリュームを確認してしまった。
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