依存~愛しいキミの手~
そう、根はものすごく真っ直ぐで友達思いのいい子。


独占欲が強すぎると言うか、依存しすぎると言うか…。


でも、このまま微妙な関係が続くのも…。進路が別れれば、きっともうゆきとは会うことがなくなる。



その前に、多分このままゆきが変わらなければ確実にハブかれるだろう…。


あー!!ごちゃごちゃ考えると面倒臭い!!


休み時間になり、ゆきを誘っていつものたまり場に行った。


「話って何?」


腕を組み壁に寄りかかってそっぽを向き、あからさまにぶすっくれた態度だった。


私はタバコに火をつけ一口吸った。


「ゆきってさ秘密は守るヤツだよね…」


「はぁ?」


怪訝そうな顔を私に向けながら、ゆきもタバコを取り出した。


「私、前のゆきは大好きだよ。学校で1番仲良い親友だと思ってたし。…今のあんたは面倒くさくて嫌いだけど」


タバコを口に持って行こうとしていたゆきの手が止まる。


「このまま微妙な関係が続いて卒業するのは嫌なんだ。嫌いだけど、大切な親友なのは変わらない。また前みたいなゆきに戻ってもらいたい」


真っ直ぐにゆきを見つめる私。


ゆきの手と視線が段々と下に下がって行った。


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