依存~愛しいキミの手~
!?


「おいってば…」


圭介の目が私を真っ直ぐに見つめる。


そらしたいのに、そらせない…。


顔が火照っていくのが自分でも分かる。


優しい目をして、私の頭をなでる圭介。


「顔真っ赤にしてかわいいな…」


私はまばたきもできなかった。


固まる。


まさにそれ。


さっきまであんなに大きな音を立て動いていた心臓も、止まったかのように聞こえなくなっていた。


ゆっくりと、圭介の顔が私の顔に近づく。


目に…吸い込まれていく…。


ゆっくりゆっくりと近づき、吐息がかかる距離まで来た時、止まった。


圭介のおでこを私のおでこに、コツンと当てる。


睫の動きが分かるくらいゆっくりと、圭介が目を伏せていく。


「…キス…してもいい?」


そう静かな、でもすごく愛おしい声で圭介が言った。
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