依存~愛しいキミの手~
圭介がクローゼットを開き、ソファーの背もたれにカバーがかかったスーツをかけ、私服を出した。


「俺あっちの部屋で着替えてくるから、お前こっちで着替えろ。終わったら呼んで?」


そう言って圭介は出て行った。


私はショップ袋から服を出し着替えた。脱いだスウェットを畳み、ベッドの上に置いた。


ドアを開けると着替えた圭介が待っている。


「お待たせ、ごめんね。」


2人でまた定位置に座った。


「二日酔い治ったか?」


圭介がタバコをくわえ、空になった箱をひねりつぶす。


「あ…、そういえば治ってる!すごい!圭介は?」


すごい、あのドリンクが効いたんだ。


「俺もいつもあれ飲んで寝ると二日酔い治んだ。全然残ってないよ。土曜だし頑張らないとな」


圭介が得意気な笑顔を見せた。


「そういや何か腹入れとかねーとヤバいよな?出んのダルいしピザでもとるかぁ。何でもいい?」


私が縦に首を振ると、圭介は口角を上げて部屋を出て行った。
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