依存~愛しいキミの手~
ドキドキが圭介にバレないかと隠したい気持ちでいっぱいだった。


でも、そう思えば思うほど心臓は早くなる。


うわぁ、ヤバい恥ずかしい!!


圭介の胸に埋もれた顔を下に向けた。


「ぷっ…はははっ」


圭介が吹き出してわらった

え?

思わず顔を上げると、またさっきの優しい目で笑っている…。


うわ…やばい…目が離せない…


心臓がさらに早くなった。

「お前って、照れると下向くのな」


圭介が笑いながら髪をそっと触った。


触れられる度に跳ね上がる鼓動。


「髪染めてるのに全然傷んでなくて触り心地いいなー」


鼓動と同じリズムで何度も何度も髪をとかす、細く長い圭介の指を見つめていた。


!


圭介の薬指に、指輪のような入れ墨が入ってるのに気がついた。


「これどうしたの?」


入れ墨を指差して聞くと


「あー…年少リング…ってやつ。」


その指を隠すように圭介は自分の頭を掻いた。


ねんしょうりんぐ…?何それ?
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