依存~愛しいキミの手~
街がイルミネーションで彩られ始めた頃の日曜日。


圭介と桜木町のイルミネーションを見に行く約束をしていた。


先週原宿に美香と優と圭介で買い物に行った。その時初めて表参道のイルミネーションを見て、私が感動してはしゃいだから圭介が行こうと誘ってくれた。


土曜のお店が終わり圭介の家に泊まっていた。


「寒いから厚着してけよ」


圭介は私の頭を撫でながら笑う。


「大丈夫!!マフラーも手袋もババシャツも着たから(笑)」


私はそう言ってババシャツの裾を見せた。


圭介は笑っている。


15時過ぎにおばちゃんに挨拶して家を出た。


圭介がガレージからバイクを出す。


メットをかぶり、口までマフラーを巻いて圭介の腰に腕を回した。


走り出したら風がすごく冷たかった。


今みたいに2人乗りで高速走れないから、所々休憩を入れ下道でゆっくりと桜木町へ向う。


日が落ちて暗くなった頃桜木町についた。


ランドマークの脇にバイクを停め、とりあえず寒かったのでランドマークの中に入ることに。


「お前鼻真っ赤(笑)」


圭介が冷えた手で鼻をつまんできた。


「圭介だって赤いよ!」


そう言って圭介の鼻をつまみ返した。
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