依存~愛しいキミの手~
吉祥寺に着き、井の頭公園を抜けてしばらく歩き、圭介の家に着いた。


コンビニで買い込んだスナック菓子やお酒を広げ、わいわい盛り上がりつつ、真面目に色んなことを語りつつ、時間が過ぎる。


「初日の出見に行こうぜ!」


と、張り切っていたりょうちゃんは1番最初に潰れて寝てしまった。


結局みんな太陽が昇る前に寝て、起きたら夕方になっていた。


「まじかよ!?明日こそ初日の出行くぞ!」


そうりょうちゃんが張り切る。


「また寝ないでよ(笑)」


知美がりょうちゃんの肩を叩きながら笑った。


りょうちゃんも笑い知美の頭をなでた。


ただそれだけ。


よく見る光景なのに、何か以前と2人を包む空気が違うように感じた。


りょうちゃんの目の優しさが違うって言うのかな?


元々知美を見る目に優しさはあったけど、何て言うんだろう…。


愛おしそうな目…。


母親が赤ちゃんを抱いた時にするような、そんな大切な物を見つめる優しい目だった。
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