依存~愛しいキミの手~
もう1度記事を確認する。


やっぱりこれって…そう…だよね…?


『昨夜未明、**川河川敷で飲食店勤務**涼(19)さんの遺体が発見された。刃物で刺された形跡があり、警察で捜査を進めている。』


新聞を持つ手が震えだした。


喉が締め付けられたように息苦しい…。


りょうちゃんじゃない…。


でも名字も歳も仕事も当てはまる。


とてつもない不安と恐怖心が体に広がり、鳥肌が立っていった。


キーンコーンカーン…


チャイムが鳴ってハッと我に返り、知美の席を見た。


まだ来ていない…。


知美の携帯にかけるが、出ない。


どうすればいいのか分からず、とりあえず圭介に電話をした。


「新聞読んだ!?りょうちゃんが殺された!!!」


気づくと私の目からは涙が溢れ出ていた。


「…え…!?」


ガタガタっと音が響いた。


「何やってんだよ~(笑)」


後ろで優の声がする。


「**新聞の**ページの下見て!!」


私が大声で叫ぶように言った。


涙はいくら腕で拭っても溢れ出る一方で、鼓動も早まる。


先生が教室に入って来たが、かまわずカバンを持って走って学校を出て行った。
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