依存~愛しいキミの手~
ある日、圭介が出勤して1人で圭介の部屋にいた時のこと━━


私はクローゼットを開けた。クローゼットの中は、引き出しのついた4段くらいのプラスチック棚が置いてあり、その棚の上に私の服を何着か置いていた。


服を取ろうとした時、後ろの隙間に服の上に置いていた時計が落ちてしまった。


やばっ!


手を伸ばしてみたが届かない。


仕方ないから棚動かすか…。


棚を手前に動かしクローゼットの1部に空間ができた。


時計よりも前に、1つの箱が目についた。





私は第六感が働いた。


見たら行けない物だ…、と。


箱の横に落ちていた時計に手を伸ばす。





伸ばした手を止め箱の存在がものすごく気になった。


…見たらいけない…。


見たらショックを受けるだけ…。


そう思っているのに、手が箱をつかみ、私の前まで持ってきた。


昔流行ったスニーカーの箱。


埃はかかっておらず、綺麗な状態だった…。


蓋を開きかけたが、すぐに閉じた。


勝手に見たらいけない!





でも中が気になり仕方ない。中身はだいたい予想がついていた。


第六感…いや、多分女の感だ。
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