依存~愛しいキミの手~
ふわふわした心地良い感覚。


花の甘い香りが思わず目を閉じさせる。


静かな世界。


すごく気持ちが良かった。


あんなに心地良い感覚は初めてだった。


何となく小川に足を入れると、生暖かい。


くるぶしくらいまでの水の深さ。


キラキラと輝く水がとても綺麗だった。


向こう岸には何があるんだろう?


そんな興味がわき、川を歩き始めた。


多分3メートルくらいの幅しかないはずなのに、いくら歩いてもつかない。


何で?


そう思いながらもずっと歩き続けた。


時間の流れを感じなくて、どのくらい歩いたのかさっぱり分からない。


体に疲れも感じない。


なぜか、元の岸に戻ろうとは思わなかった。


何となく、川に寝そべってみた。


空も黄金色。


全部が心地良くて目を閉じ、そのまま寝てしまおうと思った時、また右手を引っ張りられた。


目を開けるとさっきの白いワンピースの女の子。


顔はやっぱり逆光で見えないけれど、そうだと確信があった。
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