依存~愛しいキミの手~
さっきからじゃまばっかして…。


そう思いながら起き上がると、私の腕を引っ張り元の花畑へ連れて行った。


そこへ座り、花を摘み始める。


私も座ってその様子を見ていた。


顔は見えないのに、すごく優しくわらっているように感じた。


摘んでいた花は赤い花だったのに、なぜかシロツメクサに変わっていて花冠を完成させた。


それを両手で私の頭に乗せる。


フワッと心が浮かんで幸せな気持ちが溢れた。


その子と花畑でしばらく遊び、手をつないで遠くまで歩いて行く。


花畑の端は真っ白な光に包まれた場所…最初の階段を見たような空間だった。


女の子はその光を指差す。


え?ここへ行けって?


なぜだか分からないが、私はそこに行くのがすごく嫌で首を横に振った。


その子も首を横に振る。


「圭介が待ってる」


長い時間一緒にいたのに、その女の子の声を初めて聞いた。
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